『 野営人の朝 』
『 野営人の朝 』
「野営人」 として40数余年、今日も水道の蛇口から迸る水の冷たさに
触れながら顔を洗い!一日の目覚めと共に、爽やかな朝が来ました。
お気に入りの 「天幕」 の中で目覚め、昨夜は少しばかり 「酒の力」 も手伝いながら、少々飲み過ぎた
ようにも思います。自然の中で目覚めるのは最高の気分です。
フィールドに出掛けるパターンは3つ!一つ目は家族で過ごす 「野営」 は楽しいものです。
フィールドに、久しぶりに揃った家族全員の笑顔と、遠方から少しだけ遅れて来た、息子の照れくさそうな笑顔に、幼い時にタイムトスリップした様に、彼の笑顔が重なって見えてしまいます。
二つ目は、これまたフィールドに集う!気の置けない仲間達と、深夜まで 「酒」 を酌み交わし・・・語る。
そう!それぞれが、それぞれの立場や境遇に身を置き、仕事も違う者たちが好きな「野営」 をベースにして 『てっこつ』 について熱くを語ります。
これも 「野営人」 が成せる、お互いの 「心」 を労り!労苦を自分の事として分かち合い、共に喜ぶ事が
出来る 「価値観の共有」 です。
そして、いつ知れず!素敵な 『焚き火』 の舞台へと想いは移ります。
「パチン!」「パチン!」と時折、薪がはじける音を耳にしながら、日本の各地から集った 「同胞」 らが、
シェラカップを片手に、それまでの 「人生航路」 で遭遇した苦労話と、これから少し先に訪れるであろう
『小さな夢物語』 について、お互いにハニカミながら、ほんの少しだけ、ちょろっと!さわりの部分を語ったりもします。
同じ、ゆらめく炎が舞う! 『焚き火』 を見つめながら。・・・・・「パチン!」
人と人が分かり合える 「瞬間」 、言葉では中々語り尽くす事の出来ないシーンが「野営」 の中では存在
します。 そして・・・・・・「酒」 をお供に 『焚き火』 の魔法にいざなわれます。
三つ目は、一念発起したなら 「とことん」 です。などと大きな目標を勝手に掲げ、独り身ならいざ知らず、
家族の理解が無ければ、中々決断を実行に踏み切れない 「ソロ野営」 ・・・(笑)
不慣れな内は、知り合いが出掛けているかも?と思うフィールドをターゲットに、少しだけ期待しながら、
自分自身に言い聞かせ、 「心の号令」 と共に出撃です。
結局・・・・・一人占い。「凶」と出るか?「吉」と出るか?(笑)
「ソロ」 は慣れると、自分のペースで気楽に気軽にのんびり!マッタリ! 「野営」 が出来てしまいます。
野営装備も、時間管理も、自分が思うまま!フィールドを満喫する事が出来ます。
※ 後半へつづく
10代の頃は、フィールドデビューの年代。言われるまま! 「知識」 も 「金」 も乏しく、見る物、聞く物、
初めてです。頼みは親の懐からの支援と、手持ちの軍資金だけ。人間として 「サバイバル」 に関心を
持ち、知らぬうちに知恵と工夫を磨きます。
鍋釜とブルーシート大歓迎! 「野営」 に対する、プロローグが今スタートです。
20代の頃は、行動範囲が拡大し!少しだけの軍資金を手に、他人様の 「持ち物」 が妙に気になり
だします。自分は自分、他人は他人と想いながらも・・・・いざ!フィールドに出ると横目でキョロキョロ。
やっぱり!・・・・・・隣の芝生は青いねぇ~~。(笑)
30代は、おっかなビックリ! 「野営」 で得た自分の知識と技術を含め、息子や娘に伝えるため何より、
『キャンプの楽しさ!』 を伝えたい。・・・と言うより、ホントは 『伴侶』 に一番判って欲しい・・・・・・・・・。
オヤジの威厳を大切に、そのお膳立ての苦労と、小さい努力を少しだけでも判って欲しいと・・・・・・・。
勝手に思う頃でしょうか。
40代は、子供も部活で忙しく!伴侶は伴侶で忙しく!中々 「野営」 に行きたくても、行けない状況が
続きます。あの手、この手や、超奥の手を駆使し、フィールドに向かう戦略戦術を立てますが・・・・・・。
敢え無く 『撃沈!』
家族のスケジュール調整は、悪戦苦闘の日々・・・・・なんで、こうなるのかな?
「親父の一番長い日」 自分が淋しくなる頃でしょうか。
50代は、 「フィールド」 でそれまで培った、己のつたない知識や技術を後世に、伝えたいと思います。
・・・・それ故、あんな事、こんな事、在ったでしょ。(笑)
若いうちは 「貧乏」 の中から、「野営」 に対する知恵と工夫を磨き、経験を重ねて欲しいと思います。
「貧乏大いに結構」 知恵と工夫を、家族全員で磨いて下さい。
『今のうちに貧乏しておけ!金持ちになったら、旅行に行ったり、寿司食ったり、着物を仕立てたり、忙しか。(ばあちゃんの格言より)』
新たに 『野営用具』 を購入するのでは無く、家庭に在る 「生活用具」 を主軸に、フィールドで使えば
いいと思います。
ダサい!のは当たり前です。元々 「野営」 は、我々 「人間」 が営む自然の姿として『用具』 を使った
屋外生活の姿です。
戦乱の中!知恵と工夫が生まれ、一般的な 「生活用具」 が、便利な 『野営用具』 に、シッカリ進化
して行きました。
20代、30代で 「野営」 を初めた方は無理をせず、年間に一品か二品 「大きな物」が増えればいいや!
・・・程度に思って、フィールドライフをスタートして下さい。
近頃!ある方から相談を受けました。HPやブログで紹介されている 「野営用具」 は時代の最先端!
同じ様に揃えると・・・・・。無理は家庭不和の元、禁物です。(笑)
代用出来る物は、 「生活用具」 から見い出し!長い年月を掛け、自分のスタイルに育て上げて行く
事こそが、日々の生活に負担の少ない 「野営人」 だと私は思います。
不自由さを 「知恵」 と 「工夫」 で快適に!松ぼっくりを集めた 「燃料確保」 、自生している植物達が
食用になるのか否か?等、フィールドでの 「視点」 を広げ見渡すと、まだまだ!次世代に伝える事が
沢山在ります。
あっ!そうそう、自然の中での 「戦士の休息」 は、現代社会の中では一番大切です。
『命の洗濯』 『明日への活力』 『心と身体の充電』 です。
身体が元気で家族の理解と時間が在り、 「野営」 の趣味を通じた仲間がいれば、来週末も楽しい !
「フィールドライフ」 がおくれると思いますよ。
そして素晴らしい! 『野営人の朝』 を迎えてください。(^^)v
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